🩺【西洋医学的な脾臓の働き】
脾臓は「血液のフィルター」と「免疫の要」のような役割を果たしています。
「脾臓（ひぞう）」は、体の左上腹部（胃の後ろ・肋骨の下あたり）にある臓器で、体の免疫と血液の管理に関わるとても大切な器官です。
ここでは「西洋医学」と「東洋医学（中医学）」の両方の視点からわかりやすく説明します。
主な機能：
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古くなった赤血球を壊す
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赤血球は約120日で寿命を迎えます。
脾臓はその古い赤血球を分解し、鉄などを再利用します。
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血液を貯蔵する
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体が出血したときなどに備えて、血液を一時的に貯めておく「血液の貯蔵庫」として働きます。
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免疫機能
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細菌やウイルスなどの異物をキャッチし、リンパ球（白血球の一種）を使って免疫反応を起こします。
→ 感染症から体を守る重要な役割。
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🌿【東洋医学（中医学）的な脾の働き】
東洋医学でいう「脾（ひ）」は、西洋医学の脾臓だけでなく消化・吸収・代謝を司る機能全般を指します。
つまり、胃やすい臓の働きも含む広い意味で使われます。
主な働き：
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運化作用（うんか）
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食べ物を「気（エネルギー）」と「血」に変える。
→ 栄養を全身に運ぶ「消化吸収と代謝の中心」。
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統血作用（とうけつ）
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血を血管の中に留める働き。
→ 脾が弱ると「アザができやすい」「生理が長引く」などの出血傾向が起こる。
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昇清作用（しょうせい）
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体に必要なエネルギーを上に持ち上げて、脳や心へ届ける。
→ 脾が弱ると「だるい・集中できない・まぶたが重い」などの症状が出る。
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🧘♀️【脾の不調サイン（東洋医学的）】
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食欲不振、消化不良、下痢・軟便
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手足のだるさ、むくみ
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集中力の低下、やる気が出ない
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甘いものを欲しがる
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口の中がねばねばする
🍚【脾を元気にする生活法】
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よく噛んで食べる（消化を助ける）
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冷たい食べ物・飲み物を控える（脾は冷えに弱い）
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適度な運動で血流をよくする
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甘味（自然な甘み）は「脾」を養う
→ 例：さつまいも・かぼちゃ・米・人参など
🌿【脾に関係する代表的なツボ】
① 三陰交（さんいんこう）
📍場所：
内くるぶしの頂点から指4本分（約5〜6cm）上、すねの骨のすぐ後ろのくぼみ。
✨効果：
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脾・肝・腎の3つの経絡が交わるツボ（女性の三大ツボとも言われます）
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胃腸を整える
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むくみ・冷え・生理不順・更年期症状・下腹部の張りなどに効果的
🖐押し方：
親指で少し強めに5〜10秒ほど押して離す、を3〜5回繰り返します。
温めても効果的（お灸もおすすめ）。
② 足三里（あしさんり）
📍場所：
膝のお皿の下の外側のくぼみから指4本分下、すねの骨の外側。
✨効果：
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胃と脾の代表的なツボ
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消化不良・胃もたれ・倦怠感・足の疲れに効果
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免疫力アップ、元気をつけるツボとしても有名（養生の基本）
🖐押し方：
少し痛気持ちいい程度に、ゆっくり3〜5回押す。
お灸もおすすめです。
③ 血海（けっかい）
📍場所：
膝の内側、膝のお皿の内上角から指3本分上のあたり。
✨効果：
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「血」を整える代表ツボ
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月経トラブル、冷え、肌荒れ、疲れに効果的
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脾の「統血作用（血を血管内に留める）」を助ける
④ 地機（ちき）
📍場所：
三陰交の少し上、すねの内側の筋肉（ふくらはぎの下部と膝の中間あたり）。
✨効果：
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脾経のツボで、むくみや下肢のだるさに◎
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消化不良・生理痛にも有効
⑤ 大都（だいと）・太白（たいはく）
📍場所：
足の親指のつけ根まわり。
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太白： 親指のつけ根、少し盛り上がった部分の内側。
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大都： 太白のすぐ先、親指の付け根と第2指の間のくぼみ。
✨効果：
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脾経の原穴（太白）として、脾の働きを直接整える
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食欲不振、疲れやすい、胃のもたれなどに効果的
☀️【セルフケアのポイント】
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入浴中や寝る前に軽く押すと◎
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お灸（市販の温灸タイプ）を使うとより効果的
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食後すぐは避け、リラックスした状態で行うのがポイント